▽佐野:被災地の”いま”とプラチナ社会~いわて三陸復興フォーラムに隊長登壇~【釜援隊がゆくvol.183】

去る7回目の「3月11日」では、被災地の”いま”についてメディアや市外の方から聞かれることが多くありました。
なかなか答えの難しい問いですが、釜石の仮設をお借りし、毎日住民の皆さんとお話をしながら活動している釜援隊は、釜石の”いま”、そして復興支援の”いま”について、お話する機会をたびたび頂いております。1月27日(土)には、二宮雄岳隊長が岩手県主催の「いわて三陸復興フォーラム」に登壇しました。

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オープニングは、小宮山宏氏(三菱総合研究所理事長・東京大学第28代総長)による基調講演「プラチナ社会の実現と復興」。
量的豊さが飽和し、質的豊かさを追求する21世紀で人類が目指す社会を「プラチナ社会」と定義し、復興の本質はプラチナ社会へ向かうことであり、三陸の復興は世界を牽引していくことになるだろうと力強く語られました。

それを受けた現場の活動紹介として、二宮隊長が伝えたメッセージが以下です。
「被災地の”いま”は、さまざまな課題を抱えた現代社会の”いま”です。そんな被災地で、地域と個人の可能性を広げる存在を目指し活動を続けていきます」

登壇者の一人である山崎麻里子氏(中越防災安全推進機構)は、パネルディスカッションの中で
「(中越地震の被災地の住民は、いま)地域を愛して、誇りをもって生きています。それが出来るようになったのも、中越地震があったからだと思っています」
とコメント。復興の過程で、支援者の地域住民が力を合わせて前に進んできた経験が震災以前より質的豊かさを高めた…との内容が印象的でした。

会場は満員、約200名の参加者たちは4時間を超える討論を熱心に聞いていました。
苦しい期間を経ながら、”復興”は新たな価値を社会に生もうとしている。それに気付き、言葉で伝えたり、動き始めたりしようとする人が増えているのが被災地の”いま”なのかもしれません。

(佐野)

▽参考
プラチナ社会 
いわて三陸復興フォーラム2017

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