マネジメントの井筒です。去る10月30日に、務台政務官が釜石・大槌を視察に訪れましたので、ご報告いたします。
「政務官」は特定の政務に当たると定められており、務台氏は復興大臣政務官として岩手県を担当し、兼務する内閣府大臣政務官として地方創生を担当しています。
今回の視察スケジュールの中で、釜援隊の取組について野田市長を交えて隊員との意見交換を行いました。
釜援隊からは、マネージメント担当の二宮雄岳、井筒洋一、佐野利恵に加え、平田地区応援センターと協働しコミュニティ形成支援をテーマとする遠藤眞世、岩手大学釜石サテライトと協働し漁業の担い手育成をテーマとする齋藤孝信の5名が出席しました。
冒頭、務台政務官からは「復興支援員の釜援隊は名が知られており、被災地以外では”地域おこし協力隊”が活動しているが、地域が元気になるために何が必要かという共通のノウハウを得たい」とのご挨拶がありました。
釜援隊からは、復興から地方創生への横展開を意識しながら、住民と行政との隙間を埋める「黒衣」としての支援に徹し、住民の自立・参画を促しているなど、釜援隊の特徴を隊長の二宮がご説明。
続いて遠藤から、平田地区におけるコミュニティ形成支援、異世代間交流の取り組みについて、市外からの居住者も多く、閉じこもりや孤立が懸念される災害公営住宅団地の現状もあわせてご説明しました。
齋藤からは、釜石市における魚業の担い手養成の取組について、従前からの後継者不足が更に加速していることを説明しながら、行政(市・県)・市内3漁協・漁家からなる協議会を設け実働部隊としてのワーキンググループを若手・中堅で構成するなど、行政とは違う視点で課題に取組む計画を紹介しました。
この後、意見交換の時間とし、務台政務官からは各々の専門分野での活動に感心したとの言葉の後に、①協働先・活動テーマを決めるプロセスはどのようになっているのか、②市役所との関係はどのようになっていて、出席した各隊員はどのように感じ受け止めているのかとの質問が発せられました。
これに対して、協働先・活動テーマは釜援隊としてリサーチし、他の重要事項の意思決定と同様に、市役所職員等と構成する「釜援隊協議会」で決定していくことを説明。
役所との関係については、釜援隊の一つの特徴である、市役所のライン組織の外に置かれ、各隊員は個人事業主として業務を委嘱されている。このことが、各隊員、ひいては釜援隊の自覚と責任につながっている要因にもなっていると説明しました。
最後に隊長の二宮から、このような取り組みが、震災からの復興に留まらず、地域に残せる仕組みづくりを制度化していただきたい旨を要望し、務台政務官からは、「復興へ向けた活動が、地方創生を視野に入れた取り組みへとつながることを目指し、今後の活動に期待する」とのお言葉があり閉会となりました。
このように釜援隊は、視察・意見交換等を情報発信の好機として前向きに捉え、できる限り対応させていただいております。いくらかでも、釜石市と市民の様子、明日から将来への展望をお伝えできれば幸いです。
(井筒)
▽復興庁のHPにも掲載されました
http://www.reconstruction.go.jp/s/2016/10/20161102105324.html?index_no=0
▽かまらじ!でも、井筒が当意見交換会の様子をご報告しています