【釜援隊がゆく 東大インターン日記】釜援隊が復興功績顕彰に認定されました

2016年4月から約1年間、釜石市役所と釜援隊でインターンをしています鎌田知啓です。

このたび釜援隊が復興庁から「復興功績顕彰」に選定していただき、2017年2月9日に仙台で開催されました「新しい東北交流会in仙台」に私も参加してまいりましたので、ご報告いたします。

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この「復興功績顕彰」とは、「集中復興期間」とされる2011年(発災)以後5年間に活躍した団体を顕彰し、その活動を広く情報発信することで被災地内外への同様の活動を普及・展開を促進する、という趣旨に基づいて創設されたものです。

今回は109件の応募があり、そのなかから10件の団体・活動が選出されました。

その基準について、選定委員の方からは「『現場が刻一刻と変化する中で、その実情に合わせて取り組みが変化しているか』『その取り組みが地域に根ざして継続しているか』『他の地域に展開できるような広がりや今後起こりうる災害や地域課題の解決につながる時間的な広がりがあるか』の3つの観点から選定させていただいた」との言葉がありました。

これに対して、釜援隊は「地域と連携しながら住民や行政・企業・NPO等の様々な主体による互助の体制を確立。復興公営住宅でのコミュニティ形成支援や生業再生など多角的な活動を行ってきた」といったことを評価していただき、今回の顕彰を受ける運びとなりました。

「これからの担い手づくり」というテーマで開催された今回の授賞式・交流会に、私鎌田も二宮隊員と佐野隊員と一緒に出席しました。受賞された方々を見ると大手企業の社長さんから、地域で自主的な活動を始めた高校生まで幅広い層の「担い手」がいらっしゃいました。

主催である復興庁の事務次官からも「今後の更なる産業振興やコミュニティ形成を継続していくためにも、担い手育成が大事になる」というコメントがあり地域の「担い手育成」という話では、釜石市からも若き担い手が顕彰を受賞しました。その方は寺崎幸季さんです。

岩手県立釜石高校3年生の寺崎さんは「復興創生顕彰」の個人部門で表彰されました。この「復興創生顕彰」はこの1年間の「新しい東北」の実現に向けて被災地の地域課題(人口減少・高齢化・産業の空洞化)を解決する取り組みのうち特に顕著な功績をあげたものを顕彰するものです。こちらは174件の応募の中から個人・団体合わせて10件が選ばれました。

寺崎さんは仮設住宅にマグネットを配布する「ぬりえマグネットプロジェクト」や釜石にお笑い芸人や歌手を集めたイベントを開催するなど、精力的に活動されてきました。顕彰直後のスピーチでは「今回の受賞を励みに『新しい東北』の創生のために精進していきたい」と決意を新たにされていました。

 

交流会終盤の懇親会の中で二宮隊長は「今回の顕彰でこれまでの活動は間違っていなかった、と背中を押してもらえた。また寺崎さんと釜援隊が受賞したことは、釜石市が地域の若者や外部から来た支援者まで幅広い人が『担い手』として活躍できる場所であることを表していて、これには大きな意義があると思う。今後も地域に根ざした活動を継続していきたい。」という決意表明をされていました。

今回の顕彰は地域の方や行政・企業・NPO等で釜石で活動される方、外部から支援してくださった方がいらっしゃったからでもありますし、何よりもこの約4年間にわたって各現場やマネジメントで毎日活動なさってきた隊員の方々の1つ1つの取り組みの積み重ねがあったからです。

佐野隊員は広報として「受賞を機に、被災地支援の枠にとどまらないで、従来の地域課題をも解決し得る『コーディネーター』の役割や意義を発信していきたい」と話しておりました。

私も微力ながら、今後もお手伝いできたらと思っています。

 

(東京大学インターン・鎌田)
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