こんにちは。今年4月より釜援隊第六期に着任し、主に経理・事務などのバックオフィス業務を担当している川上陽子です。東京に生まれ、都内の大手フィットネスジムにて勤務したのち、東日本大震災後に岩手県沿岸に拠点を移しました。釜援隊に入るまでの1年間は、大槌町を中心に運動指導をしていました。その中で次第に、一つのまちを様々な専門性をもつ方々とともに考え、つくってみたいという想いが強くなり、多種多様な活動をしている釜援隊の門戸を叩きました。
バックオフィス業務のみならず、専門性を活かし仮設住宅や復興公営住宅などでの健康体操教室も始めました。場所は、平田地区災害公営住宅。2014年より加藤隊員(卒業生)、二宮隊員や遠藤隊員がコミュニティ形成に関わってきたところです。健康体操教室の告知をしてくださったのは、自治会長や住民の皆さんです。お手製のポスターをつくったり、声掛けをしたりと温かみのある働きかけのおかげで、6月17日に行われた初回は約20名の方々が足を運んでくださいました。教室は多いに盛りあがり、遠藤隊員が「こんなに声をあげて元気に笑っている姿は初めて見た」と言うほどでした。
震災から6年半。仮設住宅からの転居も続々と増え、新しい顔ぶれによる”地域”が生まれ始めます。その中で、周囲との関わりが希薄になり、孤独感を抱く市民もいらっしゃるようです。そのような現状に、運動の力が少しでも役に立てればと考えています。運動とは何も、黙々とストレッチやトレーニングをすることではありません。お隣さんの様子が気になって家に行く、近所の子どもと放課後一緒に遊ぶ、昔仲が良かった友人に会いに行く、新しく出来たお店に足を運ぶ、時期の野菜を育てる…。このような日常に潜んだ一つ一つの出来事も運動だと思っています。やりたいことが出来るよう、”やってみようかな”という気持ちが増えるよう、皆さんと楽しく身体を動かしながら、サポートさせていただきたいと考えています。
黒衣である釜援隊のバックオフィス担当として、黒衣の黒衣の役割を果たしながら、地域の皆さんには、何気ない日々により彩りが増すよう、これからも試行錯誤しながら活動していきます。
(川上)