釜援隊とは

まちづくりの調整役

釜石リージョナルコーディネーター(釜援隊)とは、住民・行政・企業・NPO…まちづくりに関わる様々な人や組織をつなぎ、官民一体の復興まちづくりを推進する「まちづくりの調整役」です。
ハードの復旧などに関する合意形成では、関係者のコミュニケーションを円滑にする仲介役に。まちのにぎわい再生に向けた地域行事・市民活動では、住民と一緒に汗をかきながら、必要な資源を集める伴走者に。ヨソ者・半官半民の立場を活かし、そこに住まう人々を、黒衣(くろこ)としてアシストします。釜援隊は、総務省の 復興支援員制度を利用した市事業として、2013年4月に発足しました。マスコミ・商社・国際開発機関など多様な経歴をもつ延べ26名のUIターン者を採用(12名卒業)し、釜石市内にある20以上の行政機関・地域団体と協働してきました(2018年1月現在)。
各隊員の活動テーマは「災害公営住宅のコミュニティ形成」「林業・水産業の後継者育成」「六次産業化に向けた商品開発」など多岐にわたります。日常の困りごと解決から、地域の可能性を新たに広げる事業まで、復旧・復興・地方創生へと移り変わる被災地の状況に合わせ、必要な人材・組織をつないでいきます。心がけているのは、復興の先にある、新しい「持続的なまち」をつくること。その担い手である釜石の「人」を援(たす)ける存在であることです。
地域の人が何をやりたいかを聞き出し、課題を深層まで掘り起こし、「支援員がいなくなっても歯車がまわり続ける地域」をつくることが、釜援隊のミッションといえます。▽釜援隊導入のあらすじ( 
▽協働先の決定の流れ(例:釜石地方森林組合の場合
▽黒衣としての働き方(例:水産業六次化の場合 ①   

 

  • 写真:釜援隊について
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以下より釜援隊の説明資料をご覧いただけます(PDF)

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まちづくり=ひとづくり

釜援隊の活動は、東日本大震災復興特別会計が終了する2020年度が最長の期限となっています。10年、20年後の釜石に住んでいる人達を思ったとき、目指すべき「まちづくり」とは何なのか―私たちは、まちづくりの中心である「人」に焦点を当てています。

ビジョン1:釜石の人が、釜石らしさ(釜石のDNA)を認識している
地域に根差した文化や歴史は、地域のアイデンティティを高め、コミュニティのつながりを強化するため不可欠な要素です。地域の伝統・文化を保存する取り組みを増やしたり、観光資源として市外に発信したり、釜援隊では住民が「釜石らしさ」を改めて認識する支援を行っています。

ビジョン2:釜石の人が、釜石ならではの価値を自ら生み出す
三陸の豊かな自然、製鉄業の基盤、ラグビーをはじめとするスポーツ文化…。「釜石ならでは」といえる地域の資源を生かした生業を生み出すため、市内事業者の連携を促し、必要に応じて助成金などの外部資源の獲得をサポートします。

ビジョン3:釜石の人の、釜石に対する誇りが高まっている
かつて企業城下町として栄えた釜石は、市外の人々と積極的に協働する開放的な地域性を持っています。釜援隊は、視察・ボランティア・インターンの受け入れなどを通じて釜石の ”オープンシティ”化を後押しし、釜石の人が自らの地域の良さを認識し直す機会を増やします。

ビジョン4: 釜石の人々が主体的にまちづくりに関わる
自らまちづくり活動に関わった人ほど、まちが「復興した」と感じるようになる―これは、中越沖地震復興支援活動からの大切な学びであり、釜石における実感でもあります。釜援隊では以上のサイクルを通して、まちづくりを主体的に担う住民が増えることを、最終的なビジョンとして掲げています。

沿革

2013年4月
「釜援隊」設立。釜石市より第1期メンバー7名に委嘱状を交付
2013年9月
釜石市より第2期メンバーの7名に委嘱状を交付
2014年10月
釜石市より第3期メンバーの2名に委嘱状を交付
2015年6月
釜石市より第4期メンバーの4名に委嘱状を交付
2016年6月
釜石市より第5期メンバーの4名に委嘱状を交付
2017年11月
釜石市より第6期メンバーの2名に委嘱状を交付
2018年5月
釜石市より第7期メンバーの3名に委嘱状を交付
2018年11月
現在15名(延べ29名)の隊員が活動中
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